こんにちは。税理士の田尻です。
個人事業主の方のインボイス制度に関する悩みをよく聞きます。
消費税のインボイス制度が導入されることで、個人事業主の方、フリーランスの方は新たな挑戦に直面しています。
この制度は、前のコラムにも書いたとおり、「取引ごとにインボイス(適格請求書)を発行し、消費税額を明確にする」ことを求めています。
・・・これが、ものすご―――く負担。。。
フリーランスのCGデザイナーのお客様にお聞きすると、「毎月のインボイス作成が本当に大変で、夜遅くまで作業することが増えました。」。
彼女は、インボイス制度が導入される前はもっと本業の仕事に時間を割けていたと感じています。
インボイス作成に追われることで、本来の業務に集中できなくなり、ストレスが増しているのです。
また、インボイス制度はコスト面でも大きな負担です。
インボイス作成のためのソフトウェアやシステムの導入には費用がかかりますし、場合によっては税理士の助けを借りる必要もあります。
これらのコストは、特に事業を始めたばかりの方にとっては大きな痛手です。
さらに、インボイス制度は取引先との関係にも影響を及ぼします。
例えば、インボイスを発行しない事業者との取引が減少する可能性があります。
これは、特に小規模な事業者にとっては致命的な打撃となりかねません。
個人事業主の方々は、こうしたリスクを抱えながらも、日々の業務をこなさなければならないのです。
このような状況に対して、私たちはどのように対応すれば良いのでしょうか?
例えば、インボイス作成を自動化するツールの導入や、同じ悩みを持つ仲間と情報を共有するコミュニティの活用などが考えられます。
当事務所では、消費税に特化したサービスを展開し、事業者様のご負担を少しでも軽くできるよう、試行錯誤しています。
消費税インボイス制度は、100歩譲って、その目的自体は理解できます。
しかし、現実的には多くの課題を抱えています。
特に個人事業主の方にとって、制度の導入が事業運営に大きな影響を及ぼすことは避けられず、
「弱いものいじめ」ではないのか?
・・・などと考えてしまう毎日です。
2024.09.25